2013年12月25日水曜日

タンザニアからの実況中継~その④ 栽培報告

皆様ご無沙汰しております。
師走ですね・・・。

何かと忙しく、
私がいる研究室でも、
皆、卒論・修論・博論の取りまとめに向けて、
最後のラストスパートに入っています。

皆が長い年月をかけて努力を積み重ねてきた成果が
結実する瞬間というものは、毎年見ていますが良いですね。

さて、タンザニアの富田君から、報告をもらったのでUPします。
このルーピンの収穫のために、
私も年明けに再度タンザニアへ向かいます。

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こんにちは、富田です。

タンザニア滞在も、残すところあと1カ月を切りました。
残りの滞在期間中、体調を崩すことなく、ルーピン達と共に頑張っていきます。

さて、まずはしばらく報告できていなかった、当初の計画通りに栽培しているカウピー、キマメ、ルーピンの現状を報告させていただきます。


まずは、カウピーから報告します。



現在、栽培62日目。高さ22cmほどの大きさに育っています。
しかし、ここ3週間ほど、大きさと葉の枚数に変化がないため、今後どう成長していくのか、不安もありますが、様子を見ていきます。

続いてキマメ。



栽培日数58日目。
だいぶ成長しました。
高さ41cmほどにまで成長しています。

毎週徐々に大きくなっていくキマメ。今後の成長が非常に楽しみです。
また、バイオマスだけでなく、根圏土壌での化学性の変化(pH変化やリン画分の変化など)が気になるところです。

そして、ルーピン。



写真の撮り方が、カウピー、キマメとは異なりますが、
ルーピンに関しては、葉の量に大きな変化が生じたので、このような写真をアップしました。

現在栽培60日目。ルーピン達が感染したのが、栽培3週目(栽培21日)ごろでした。それから、大きさの成長はストップしていまっていたのですが、最近、葉の量に変化が現れました。
ご覧の通り、土壌表面に病気で枯れてしまった葉が写っていますが、
一時期、ルーピンの葉の量が著しく減少しました。

しかし、栽培5週目(栽培35日目)以降、葉の量が増加し始めました。

日本に滞在していたときに行った実験で、
葉の量が著しく増加していき、開花した。

という栽培経験があるため、
今後、感染しているものの、開花してくれるのでは!?と、期待しています。


そして、前回、もう一度同じ実験系を作製し、やり直す、と報告させていただいてから、
はや1週間が経過しました。

やり直しの実験系の様子が以下のようになります。







様子は、初めてブログ投稿させていただいたときと同じ様子です。
病気にかからないよう、農薬処理は行ったので、
今後、立派に育ってくれることを期待しています。


それでは、最後に私が滞在している近くの市場の様子をアップさせていただきます。



バケツやポリタンクが山の様に積み上げられています。
この様な商売の仕方で食べていけるのかな?

なんでバケツを売ろうと思ったのか?などとも思いますが、
どの店もこの様な感じで、特定の商品のみを大量に仕入れ、販売している店が大半です。

市場や街、大学内や人々の生活を見て、
いろいろ感じ考えさせていただいています。


それでは、今回の報告はこの辺で。
また報告させていただきます。


富田

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2013年12月10日火曜日

タンザニアからの実況中継~その③非常事態発生、および宣伝

さてさて皆様

ご無沙汰しております。

実は先日来、タンザニアでのポット試験に問題が発生していました。
まずは下の富田君からの報告をご覧ください。

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こんにちは、富田です。
しばらくブログ報告ができず申し訳ありませんでした。

実は、前回ブログ報告をしてから
今回の報告までの間で、だいぶショッキングな出来事が生じてしまいました。

というのは、・・・ルーピンが病気にかかってしまったことです。





 


播種してから3週間たったころに、この病気が発症しました。

症状は、

① 根元が茶色く変色、根もとに近い側軸から生えてる葉が
黄色く変色し茶褐色の斑点が生じる、

② 葉が黄色くなる、あるいは斑点が生じた後は、
葉が枯れるて落葉する。

といった症状です。

発症後、農薬で対処していたのですが、
進行はとどまらず、徐々に感染は拡大。

現在では、もう感染していないルーピンがいないといった状態です。
病気が発症したときに、
カウンターパートの先生に相談し、
現地の植物病理学の先生に病気の原因を解析していただきました。

その結果、
病原菌は『Pythium』という
フハイカビが原因だということがわかりました。

ちなみに、このカビについて、簡単に解説しますと、
土壌中および水中に存在する菌で、
陸上においては植物の病原菌になる菌です。

加湿状態を好み、
感染方法は、菌糸が根から侵入し、感染。

感染した植物は、苗立枯病などを発症する。
というような特徴をもつ菌だそうです。

病気が発症した結果、
ルーピンの生育がストップ、または死んでしまった個体が生じた結果、
当初の計画で予定していた、
ルーピンを栽培しているポットの数が半数にまで減ってしまいました。

そこで、杉原さんと相談した結果、

「栽培日数は30日程度になるけど、
良い結果が得られるかもしれないし、もう一度栽培し直そう!」

ということになり、新たな栽培することとなりました。
(カウピー、キマメは栽培を継続しています。)

ということで、
ここ最近はポットの作製等、再度栽培するための準備をしていました。
(たまたま、再準備の時期に、タンザニアの僕が滞在している場所に、
同期が一人と先輩一人がおり、その二人にも準備を手伝っていただきました。
先輩、同期に感謝です。)




まさか、またもポット120個とご対面することになるとは。笑

ともあれ、
今回は、Pyhiumに有効だろうという農薬
カウンターパートの先生が教えてくださった農薬、現地購入)で、
ルーピンの種を処理してから、
ルーピンを栽培することとしました。

次は上手く育ってほしいものです。

かつ、これから4週間の成長が楽しみです。

少しばかり暗いお話になったかもしれませんが、
次回からまた明るい報告をしていきたいと思います。
以上、タンザニアから近況報告でした。
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というわけで、
全てのルーピンが枯れたわけではないのですが、
色々な処理(例えば異なる窒素施肥量など)を施したものは、
処理数が減ってしまっています。

今回の実験結果だけに執着するのではなく、
この先(数年、数十年)に行える実験計画を考えると、
実際にフハイ菌を殺菌する農薬の効果検証や、
水遣りの方法(頻度や量など)の確立など、
極めて地道な一方で当然重要な栽培技術の確立のためにも、
もう一度、栽培試験をやり直してもらうことにしました。

日本でもかなり対策や準備を検討してはいたのですが、
やはりこういうたぐいのものは実際に現地でやってみてこそ
初めて判ることが多いなぁ、と痛感します。

ともあれ頑張れ!富田君!!

また報告します!

杉原

P.S.

別件ですが、下記宣伝です。

来る12月21日(土)に、
私が所属している研究室の研究成果を一般の人向けに紹介します。


かなり大きなタイトルですが、
私の雇用主である舟川晋也教授の、
でっかいアイデアを、
そのアイデアの発見に至るまでの道のりやその成果とともに紹介します。

私も当日は発表者として参加することになっています。

また、他の学部の研究室の方々も発表をされるので、
極めてバラエティに富んだアカデミックデイになっています。

興味のある方や時間のある方は、
是非いらしてみてください。

お待ちしております!

2013年11月26日火曜日

論文の受理

皆様

こんにちは。

ルーピンの報告の合間に個人的な報告で恐縮ですが、
過去にニジェールで行った実験結果をまとめた論文が
Tropical Agriculture and Developmentに、


"Rewetting of dry soil did not stimulate the carbon and nitrogen mineralization in croplands with plant residue removed in the Sahel, West Africa." In press;  Soh SUGIHARA*, Shinya FUNAKAWA, Kenta IKAZAKI, Hitoshi SHINJO, and Takashi KOSAKI

そしてまた
現在カメルーンで行っている研究成果の最初の部分ををまとめた論文が
Soil Science and Plant Nutrition誌に、


"Effect of vegetation on soil C, N, P and other minerals in Oxisols at the forest-savanna transition zone of central Africa" In press;  Soh Sugihara*, Makoto Shibata, Antonie D. Mvondo Ze, Shigeru Araki, and Shinya Funakawa

それぞれ受理されました。

詳しい話はマニアックになるので省きますが、
せっかくですので簡単に説明させていただきます。

ニジェール論文の内容としては、
半乾燥地(年間降水量が400~600㎜ほど)であるニジェールにおいて、
一回の降雨イベント時に土壌で何が起きているのか?
(具体的には土壌微生物がどれくらいの期間、有機物を分解しているのか?)
を調べたものです。

結果として、
一回の雨のあと、約12時間以内に殆どの分解活動が終わること、
そして過去の土地利用(たとえば作物残差などを施用してきたかどうか?など)によって、
土壌微生物による雨への反応の仕方が異なるのではないか?
ということを明らかにしました。

ニジェールはサヘル地域と呼ばれる、
アフリカでも最も作物生産性が低い地域の一つです。



写真:ニジェールの景観


ニジェールで研究をしている方に聞いた話では、
1年間のなんと3か月ほどは、
食べるものが本当にない状態で生活する年もある、
というほど、生活環境が厳しい地域です。



写真:ニジェールの畑地


低い作物生産性を引き起こす原因は数多くありますが、
サヘル地域に広がる砂質土壌にはそもそも養分が少なく、
また化学肥料などを施用する経済的な余裕が現地農民には無いため、
土壌中の養分動態を詳細に解明し、
それに基づいて効率的な養分循環を実現することが、
この地域における現実的な目的となります。

それに向けた養分動態の詳細な解明の一環として、
今回の成果が位置付けられると個人的には考えています。



次にカメルーン論文の内容としては、
アフリカ熱帯林の北限で、
森林ーサバンナ境界域に位置する地域を対象に、
森林とサバンナでは土壌中の養分量・分布にどのような違いがあるのだろうか?
ということを調べたものです。

結果として、

森林では
土壌中に窒素が大量に蓄積されており、
森林の生産性を律速している養分としては窒素よりもリンが挙げられること、
また窒素が太陽に蓄積している理由として、
窒素固定樹種が優先していることが挙げられる、ということ。
一方サバンナでは、
土壌中の窒素蓄積量は森林と比べて少なく、
その一方で森林よりも深い土壌層位にまで、
有効態リンが多く存在している、
ということを明らかにしました。



写真:カメルーン東部の森林 



写真:カメルーン東部のサバンナ
(森林からわずか数百mの距離の景観) 


世界第二位の面積を持つアフリカ熱帯林は、
過去の気候変動で一旦大きく減少したのち、
現気候環境下では再び森林面積は拡大している、という報告もあり、
気候変動や生物多様性という観点から、
熱帯林の保全・復元を実現するための、
土地利用方策の創出が求められています。

今回の成果が、
直接このような具体的な方策の創出につながるわけではないのですが、
将来的にはそういう方向へつながるよう、
地道に研究を続けていきたいと思います。

なお今回の研究成果を出すにあたっては、、
下記の研究プロジェクトにより支援を頂いています。

ニジェールの成果;
・ JIRCAS-ICRISAT collaborative project, “Improvement Fertility of Sandy Soils in the Semi-Arid Zone of West Africa through Organic Matter Management”.
・ 科学研究費助成金 基盤研究S 熱帯アジア・アフリカにおける生産生態資源管理モデルによる気候変動適応型農業の創出 (代表:舟川晋也)


カメルーンの成果
笹川科学研究助成 『カメルーン東部のOxisolsにおける窒素・リン蓄積メカニズムの解明―森林とサバンナの比較―(代表:杉原創)』
・ 科学研究費助成金 基盤研究S 熱帯アジア・アフリカにおける生産生態資源管理モデルによる気候変動適応型農業の創出 (代表:舟川晋也)


早くこの財団からの成果です!
といってルーピンの成果を出したいです。

とはいえ、初めての植物を用いた栽培試験なので
焦らず気長に、着実と進めたいと思います。

今後とも頑張ります!!

それでは失礼します。

2013年11月12日火曜日

タンザニアからの実況中継~その② 伸びてます!!

皆様

こんにちは、杉原です。

本日もタンザニアはモロゴロにいる富田君から最新の情報が送られてきました。
彼自身も、体調を崩すことなく、楽しんでくれているようで何よりです。



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こんにちは、富田です。

先週はブログの更新ができなくて申し訳ありません。
今回も前回と同じく、
カウピー、キマメ、ルーピンの成長具合、
さらにちょっとしたタンザニアの食事について報告したいと思います。

それでは、播種して3週目に突入し、
成長してきたカウピー、キマメ、ルーピンの報告から!

まずは、カウピー!



夕方近くにこの写真を撮ったため、
葉が少し下を向いちゃっていますが、
ほとんどが18cmほどに成長しています写真は15cmですが)。

前回より3cm大きくなりました。

縦にはあまり大きくなったと感じませんが、
直接観察してますと、葉が前回の報告時よりも茂ってきました。
(写真でも、前回の写真と比較してわかりますでしょうか?)

続いて、キマメ!



めちゃんこ大きくなりました!
高さ22cmです。
前回よりも16cm大きくなりました。

茎が細いなりに、頑張って育ってくれています。

そして最後に、ルーピンです!


高さ15cmほどにまで大きくなりました!
前回よりも葉が茂ってきているのが
確認していただけると思います

この調子で大きなってほしいものです。

それでは、ここで、
リクエストにもありましたタンザニアの食事について
少し取り上げてみたいと思います。

今回は、タンザニアの魚料理をPick Up!


でかいです。笑 
30cmほどはありましたでしょうか。

この魚、タンザニアのビクトリア湖でとれた魚だそうです。

ちなみに、魚にかかっているソースはトマトソースで、非常に美味しかったです!

全然、日本で食べる料理の味と違う!という感じはなく、
個人的には日本人受けする味だな~と思いました。

それでは、今回はこのへんで。

また現地での状況を報告させていただきます。

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ということで、以上がタンザニアからの報告でした。

補足しますと、
彼は現在、
タンザニアはモロゴロ市にある、
Sokoine University of Agricultureに滞在しており、
基本的に、食事は学食あるいは自炊(特に夕食は)です。

で、今回紹介にあった食事は、
大学内にある一番良い(値段が高い)レストランでの昼食です。
一食が5000Tsh(タンザニアシリングという現地通貨)で、
日本円に直すと大体300円くらいになります。

現地の物価などに関しては、
こちらのHPのほうがくわしいのですが、
今回紹介した食事は、
僕の個人的な現地の金銭感覚で行くと、
かなり良い値段の食事です。

ジュースが1本500Tsh,
普通の学食で一食が1500Tsh、
という感じなので。

参考になりましたでしょうか(なんの参考かはわかりませんが笑)。

このブログを通して、
読んでもらっている皆さんに、
アフリカを、そしてタンザニアを、
少しでも身近に感じてもらえればとても嬉しいです。

ではまた報告します!


杉原




2013年10月29日火曜日

タンザニアからの実況中継~その①芽が出ました!!

皆様 
こんにちは。
この前の投稿時でも述べましたが、
これからしばらくは、タンザニアで実際に栽培試験を行っている
富田君からの報告を基に更新していきたいと思います。

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こんにちは、富田です。

栽培実験開始から、はや一週間が経ちました。
今回の栽培実験では、シロバナルーピンの他に、カウピー、キマメも栽培しています。
(シロバナルーピンは、他のマメ科植物よりも難溶性リンを吸っているのか確認のため)
そして、これら3種類の種から芽が出てきました!

まずは、カウピーから!



播種は8日程前に行ったのですが、芽が出て早速大きくなっています。



高さ15cmほどに成長してくれています。

続いて、キマメです!



キマメに関しては、播種して5日目ですので、まだ芽が出ていないものや、ちょっとしか芽が出ていなくて写真ではわかりずらいかもしれませんが、おおむね芽が出てくれています。



高さは6cmほどに成長しています。

そして最後に、メインのシロバナルーピン!



シロバナルーピンも芽が出て、順調に育ってくれています(播種後6日間程)!


高さは、キマメと同じく6cmほどに成長してくれています。
これから3か月で80~100cmほどにまで大きくなってくれるはずですが、成長が楽しみです!

ではまた、一週間後に栽培実験の経過を報告させていただきます!
以上、タンザニアからの報告でした!

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というわけで、僕も皆さんと一緒に彼からの報告を楽しみにしたいと思います!

それではまた。


杉原

2013年10月27日日曜日

タンザニアより帰国しました。。。

皆様

こんにちは、杉原です。
週末にタンザニアより帰国しました。

色々と報告すべきことは多い気もしますが、
とにもかくにもルーピンの栽培試験に関しての報告を!

まずは下の写真を!



ルーピンのポット試験を開始してきました!
1つのポットに4つ種をまき、育ってきたら2つに減らす予定です。

色々な処理区を設けた結果
結局は100個以上のポットを現地で自作し、
温室内で栽培を行うことになりました。


結構な数です・・・。

ちなみに水遣りをしているのが、
私が所属している研究室の修士一回生の富田君です。

彼はこれから年明けまでの3か月にわたり、
現地に滞在し、栽培試験を行います。

体調を崩さず頑張ってほしいものです。

今後は定期的に彼から現地の栽培試験の様子を報告してもらおうと考えています。
お楽しみに。

ちなみにタンザニアの風景ってどんなもの?
ということはみなさんあまりご存じないかと思います。

これがタンザニアだ!とはいいませんが、
これもタンザニアです。

という紹介のために少し写真を。。。



かなり乾いています。
ここらあたりの年間降水量は800㎜程度です。
日本の半分くらいです。
もう一枚。



空が青いっすね!

また詳しく報告させていただきたいと思います。

それではとりいそぎ!!

杉原

2013年10月13日日曜日

今日からタンザニア・・・

皆様、こんにちは。

ご無沙汰しております。
無事にブラジルから帰国しまして、
バタバタと仕事に追われたのち、
今日からタンザニアへ行ってきます。

今回のタンザニア調査では、
本助成でご支援いただいた、
ルーピンを使用したポット栽培試験を実施します。

実際にタンザニアの土壌を用いて、
ルーピンがどれくらいリンを吸収できるのか?
そしてそれは本当に難溶性(普通の植物では利用できない画分の)リンを吸っているのか?
等々に関して、じっくりと調べたいと思います。

とはいえ実際は、
現在私が所属している研究室の修士の学生と共同で研究を進めているので、
彼がこちらに約3か月滞在し、
ルーピンの栽培を行います。

僕は最初の2週間ほどを一緒に仕事をして帰国します。

これまでに国内において、
根箱を用いて色々と試してきましたが、
実際の(本番の)試験がいよいよ始まるので、
私も、そしてもちろん彼もテンションが上がっています。

楽しい結果になるよう、
ひとまずはルーピンを枯らさないように
注意したいと思います。


それではまた続報を。。。


失礼します。

杉原

2013年9月16日月曜日

今日からブラジル・・・

皆様

無事に学会での発表を終え、
そしてまた同じ年度に研究助成を頂いた、
渡邉先生の晴れ姿も見届けてきました。

渡邉先生、本当におめでとうございます!

渡邉先生の受賞記念講演を聞いて、
先生がこれまでにやってこられた研究内容を簡単に説明していただいたおかげで、
その難解さ(あくまでもぼくにとっての難解さ、ですが)にもかかわらず、
理解でき、非常に勉強になったと同時に、
刺激を受けました。

負けてられませんな!
まぁこういうのって、
絶対に勝ち負けではないのですが・・・(笑)。

でも本当に刺激を受けました。

そういう意味で、
今回の学会では僕の身の回りの人々(具体的には同僚やOBや同級生など)が、
色々と受賞されたこともあり、
とても誇らしかったです。

まぁそんなことはさておき、
実はわたくし、
本日よりブラジルへ行ってまいります。

南米(ブラジル)に分布する赤い土に
寄り添って生活する人々
(そして成功を収めつつある人々、といっても過言ではないと思います)
の生業を、その生態環境(土壌や気象、景観や農業技術等など)とともに知ることで、
現在研究をこなっている、
アフリカに分布する赤い土に
寄り添って生活するアフリカの人々を、
より広い・深い視点から理解することが出来る、
というコンセプトで行ってきます。

同じ赤い土が分布するのに、
なぜこうもアフリカと南米は違うのか?
こう考えてみると不思議ですよね・・・。

そのヒントを探しに、
もちろん土壌調査や農業調査が主目的なのですが、
ブラジルに3週間ほど行ってきます。

初めての南米なのでとても楽しみです。
たくさん吸収して帰ってきたいと思います。


それでは!!


杉原



2013年9月1日日曜日

鳥取・大山の火山灰土壌

皆様

こんにちは。

私が所属している学会である、
ペドロジー学会が主催する勉強会に、
所属研究室の学生たちと一緒に参加してきました。

勉強会では
土壌断面を
どのように観察するのか、
どのように記載するのか、
そもそもこの土壌はどういう風にできたのか?

ということを勉強するため、考えるために
全国の土壌学を専攻する研究室の学生(特に新入生)や先生が集まって、
皆で勉強会をしました。

今回は鳥取県は大山で行われました。



大山はきれいな形をしており、
またその周辺にはきれいな森が残されていて、
車で周辺を移動していてもとてもきれいな景観が広がっていました。

そして勉強会では下のような穴を作成・・・



このように作成した穴を、
我々土壌学の中では『土壌断面』と呼んでいます。

そしてこのような感じで真正面から写真を撮ります。



この土壌断面、とても黒くみえるのは、
けして露出がどうこう、ということではないのは、
上の写真を見てもらえればわかってもらえると思います。

はっきりいって、むちゃくちゃ黒いです。

とくに関西(近畿?)の人には信じられないくらいに。。。

この原因の一つが、
この土壌が出来ている材料(土壌学ではこれを『母材』と呼びます)にあります。

この地点は、昔に大山でおきた噴火に伴う火山噴出物がつもっており
(詳しく言うと大山以外の者も勿論含みますが)
その噴出物が風化生成をうけることでできあがっています。

で、この火山噴出物の特徴として、
アルミニウムを多量に含む、という特徴をもっています。
で、このアルミニウムは有機物とくっついて安定化する、
(アルミニウムと有機物が結合することにより、有機物が分解されにくくなる)
という特徴を持っています。

で、この前のブログですこし述べた気がするのですが、
土の色とは基本的には有機物の量と鉄の状態(酸化的か還元的か)できまり、
有機物が多くなればなるほど土は黒くなります。

で、長くなりましたが、
火山灰を母材とする土壌である大山の土壌断面は
アルミニウムがあることで有機物がたくさん蓄積する特徴を持つために、
『とても黒くなる(ようはこれが言いたいのですが)』
ということです。

で、近畿にはあまり火山がないため
(関東・東北には火山噴出物の影響を受けた地域が広くあります)
関西人にとって、
土とは基本的に茶色なのです。。。

勉強会ではこの黒い土壌断面の前に立ち、
この断面の情報を、
誰が見ても理解できるように、
専門用語で記載します。
この記載を練習するのが今回の勉強会の主な目的の一つでした。

この記載の間には、
多くの学生や先生方が集まるため、
各研究室のカラーのようなものがでていて楽しかったです。

とても勉強になりました。

勿論夜にはお酒も入りながらの親睦会があり、
普段は話す機会の少ない他大学の学生や先生たちと
気兼ねなく話せるため、
色々な話をきけてとても楽しかったです。


明日からは
9月11日~13日に名古屋で開催される
日本土壌肥料学会の年次大会
参加するため、準備します。

本助成を一緒に頂いた、
名古屋大学の渡邉先生のところで
お世話になります。


渡邉先生や
ほかの先生方にお会いできるのが楽しみです。
そのためにも良い発表をしたいと思います。


それでは。



2013年8月26日月曜日

近況報告

皆様

長いことご無沙汰しておりました。
杉原です。

最近色々と楽しいことはあったのですが、
同じくらい色々と立て込んでいたので
更新する暇がなかったのです。

何から報告をしたらいいのかわかりませんが、
ひとまず8月の上旬には丹後のほうへ実習&調査に

下は丹後のブナ林でとった写真です。



実はこのブナ林はわが研究室ではかなり由緒正しいブナ林でして、
このブナ林での様々な研究で、
既に10本以上の論文が出ています。

今回もまたその新しい種を探してサンプリングに来たのですが、
登山中に大雨にも振られ、
びしょびしょになりました。。。

それでもきれいな森の中を歩くのはとても気持ちが良かったです。
そして頂上で記念写真を・・・(逆光でしたが・・・)


その後お盆中にもかかわらず、
これまで出来なかった実験をがんがんやり、
いってきました、つくばにある農業環境技術研究所!!

実は現在カメルーンで進めている研究の中で
詳細はおいておいて楽しそうな結果が出てきています。

で、その流れの中で
これを測れればもっと面白くなるのになぁ、
でもこれを測るのには特殊な(とても高価な)機械が必要だしなぁ、
というものを測らせて頂くために行ってきました。

実験自体は、
時間はかかるものの順調に進み、
結果もある程度は予想したものがでてきているので、
とても実りある訪問&実験でした。

つくばは京都とくらべて涼しかったのですが、
なんというか車がないと何もできない場所だったので、
短期滞在(1週間滞在させてもらいました)の身としては
動きずらかったです・・・。

そんな中、
ほぼ毎日お世話になったのがトムトムという喫茶店です。

下はその一コマです。

おいしいサンドイッチ



そして夏らしいサイダー(僕はコーヒーを飲んでいましたが)


あまり近くに食べ物屋さんがない中、
とてもハイクオリティーな空間を楽しませていただきました。

そしてそこで毎晩の食事をわざわざ付き合ってくれた同期&後輩の友達にも感謝です。
持つべきものは愛のある友達ですね。

早く今回の実験結果を形あるものとして皆様におみせできるよう
引き続き頑張りたいと思います。


それではまた。


杉原




2013年7月24日水曜日

ルーピンの収穫 ⇒ クラスター根!!

みなさま こんにちは。

さて、先週宣言した通り、
ルーピンの収穫 
⇒ 土壌試料と植物体(ルーピンの茎・葉・根)の採取を行いました。

2か月かけて育ったルーピンは最終的に下の様になっていました。


根がびっしりとはっています(ひつこいようですが…)。

そして、箱の真ん中の上の方、
根が一番張っているところが白く見えるかと思いますが、
これ、実際に白いんです。

根が水分を吸った結果、
根の周りの土壌が乾燥し、
その結果、白く見えています。

最終的に、この根箱には水を40mlほど与えていました。
前日の夜に水をあげたのち、
次の日の朝にみるとこんな感じになっていました。
根、がんばってんですね(収穫しちゃったけど…)。

まずは、こんな感じで根をがっつりととり、
下の写真で見える、根の周りの根圏土壌を採取しました。


この根の周りの、軽く手でふるい落としても簡単には落ちない、
根にこびりついている土壌が根圏土壌だといわれています。

根の周りの土壌のうち、
簡単に落ちる土壌をどんどんと落としながら、
根にひつこく(?)こびりついている土壌を
根圏土壌として採取しました。

そしてそして、この大きな根系以外の、
土壌中に埋もれている根の周りの根圏土壌も
引き続き採取しつつ、
その後、根のサンプル自体も採取していた過程で、
とうとう発見しました!

『クラスター根』(らしきもの)です!!


この根の変な形、わかりますか?
しばしば『ブラシ状』と形容される、
クラスター根。
初めて実物を(自分の試料として、ですが)見て感動しました。

土を取り除くとこんな感じです。


どれも、真ん中らへんがブラシ状の、細い短い根が、
まさにブラシの様にわしゃわしゃっと伸びています。

このクラスター根の周辺で特に難溶性リンが可給化している、
とのことです(先行研究によると)。

最終的に、
大きな根の形状は下の様になりました。


前にも書いた気がしますが、
クラスター根は主根ではなく、
側根に出来るらしいです。
確かに、クラスター根は根箱の真ん中より下の方
(すなわち地上部よりも遠い側根)で、
多く見つかった気がします。

この根箱には大体800gほどの土壌が入っていたのですが、
根圏土壌として採取できたのは、
1つの根箱につき、6~8g程でした。

すんごい少ないですよね。

この根圏土壌とともに、
非根圏土壌として、
根圏ではない部分の土壌を採取するとともに、
植物体試料(根・茎・葉)を採取しました。

今後は植物体を乾燥させて重さを測ったのち、
ルーピンが吸収した炭素・窒素・リン量を測定するとともに、
根圏・非根圏土壌の化学分析に移りたいと思います。

またぼちぼちと結果が出たら報告したいと思います。
乞うご期待を!

あと、以前コメント欄に質問がありました、
海外土壌の輸入に関してです。

日本で海外の土壌を用いて実験をしたい、
さらには栽培実験をしたい、
という場合には、それぞれ特別な手続きを取る必要があります。
(とくに栽培実験をしたい、という場合にはその手続きは大変なようです)

海外の土壌を用いた研究を行う機会が多いために、
上述の手続きを取って、
海外から日本に土壌を輸入しています。

今回助成していただいているような研究テーマの場合、
海外でのルーピン栽培を行うことを予定しています。

しかし今回も、
現地で栽培実験を行ったうえで、土壌試料を採取し、
この土壌試料を国内へ持ち帰ることを予定しているため、
きちんと輸入手続きを行う予定です。

みなさん、
気軽に海外の土壌を持ち帰ってはいけませんよ!!
検疫所でひどく怒られますからね・・・。

それではまた。
失礼します。

杉原

2013年7月20日土曜日

ルーピン栽培 とうとう2か月

皆様

こんにちは。
先日まで、別の研究内容でカメルーンの方へ調査に行っていました(詳細は後程)。

そのため、しばらくルーピンを見ることができませんでした。
その間も学生が面倒を(というよりは基本的にず~っとその学生が面倒を見ているのですが・・・)
見てくれていました。

で、とうとう栽培開始から2か月がたちました。
長かったような、あっというまだったような。

それが下の写真になります。


前に投稿したものと比べて、
この2週間ほどで、うわもの(茎や葉)は結構大きくなっているのが見て取れます。

そして気になる根の方は・・・

こんな感じで、パッと見では根の量が劇的に増加したかどうかはわかりません。
が、箱の全体にきちんと根がいきわたっています。

そしてまた、下の写真は右下を拡大したものですが、
細い根の量が多い(ように見える)ことがわかります。


この細い根の周りの土壌(根圏土壌と呼びます)を採取する日が待ち遠しいです。

また、前回の投稿では、
どうも植物体の生育が、聞いていたよりは遅い(あるいは悪い?)、
という話をしていました。

で、4つ根箱を栽培していたうち、
2つに窒素肥料を施用したのですが、
本日研究室に行ってみてみたところ、
4つとも同じくらいに成長はしていて、
窒素肥料をあげたから、
という違いはパッと見には見ることはできませんでした。

どうしたものか・・・

この根箱とは別に、
温室でポットを使って育てているルーピンは、
窒素肥料等をあげていなくても、
かなり大きく伸びています(また次回、写真をUPしたいと思います)。

やはり根箱の大きさに生育が制限されているのか・・・?
あるいはグロスチャンバーという生育環境(冷蔵庫のような中で人口の光を当てて育てている)に原因があるのか、
このどちらかのようです。

というわけで、来週以降は、
少し名残り惜しくもありますが、
実際にこのルーピンを収穫(というかサンプルとして採取)します。

ここまで頑張って育ててきたルーピン、サヨナラです(笑)。

地上部(茎や葉)と地下部(根)、
根圏土壌とそれ以外部位の土壌を採取し、
ルーピンがどれくらいリンを吸っているのか、
そして土壌中のどのような形態のリンを吸っているのか?

ということを調べる実験に移りたいと思います。

引き続き報告したいと思いますので、
乞うご期待を!!


そして以下は余談(かつ唐突)にはなりますが、
カメルーンで食べたある夕食を紹介します。


魚の焼いたものと、キャッサバ(正確にはキャッサバで作られたマニョック(手前の白い棒状の練り物のようなもの))です。

このキャッサバは、カメルーン人にとっての主食の1つで、
我々日本人にとっての白米に相当します。

この日食べた魚はサバ(のようなもの)でした。
他にもスズキ(のようなもの)もあります。

美味です。

カメルーンは海に面しており、また流通経路も発達しているせいか、
国内の大部分で、このような焼き魚を食べることができます。

今までに調査で訪れた、
タンザニアやニジェールでは、
この種の旨いものにありつけることはなかったため、
初めてカメルーンを訪れて
この焼き魚を見たときの衝撃(とともに食べた時の感激)は、
言葉にできません。

話し出すと長くなりますが、
アフリカの基本的な味付けは
油とトマトと唐辛子で行われており
(完全に僕の主観ですのであしからず)、
焼き魚、のようなあっさりしたおかずが出ることは稀です。
出汁のうまみを感じることも皆無です。

だからこそこの焼き魚に感動するのですが・・・

でもきっと伝わらないんでしょうねぇ、この熱い思いは。。。

一方のキャッサバの方は、
食感は、お餅の粘性をゆるくした感じで、
独特の匂い(発酵臭)がします(それは加工の方法に理由があります)。
味の方は・・・好みが分かれると思います(笑)

もしもキャッサバに興味がある方は、
このHPを参照していただければ、
キャッサバの栽培の様子や、
その加工方法などが、
わかりやすく説明されています。

そこで本題になりますが、
今現在、私がカメルーンでしている仕事は、ともに、
所属研究室で採択されている、

科研Sの課題である

の内容と、

JST/JICA SATREPS の課題である

の内容に関連しています。

具体的な研究内容は、また別の機会に、と思いますが(こちらのHPもご参照ください)、
大きな目的(方向性)としては、どちらも、

『どうすれば、自然を損なうことなく、持続的に農業(生業)を営んでいけるのか?』

ということを考えるための課題である、と個人的には考えています。
(あくまでも下っ端の私個人の考えですのであしからず)

私が今回訪れた、
中央アフリカに位置するカメルーンの南部には、
生物多様性や気候変動の観点から極めて重要だといわれている、
アフリカ熱帯林が広がっていますが、
そこでは狩猟採集を生業とする人々や、
焼畑農業(主にキャッサバを栽培しています)を生業とする人々が、
森の豊かさに依存して生活しています。

しかしあらためて、

『森の豊かさ』

という言葉は、極めて漠然とした言葉です。。。

それ(豊かさ)って具体的に何なん??

と思われると思いますし、それはその通りです。

でも、これを1つ1つ具体的な言葉にしてしまうと、
全てを表現するのにはそれこそ言葉を尽くしても足りませんし、
きっと表現しきれない、でもやはり大切なものが残る気がします。

でもその一方で、
それを恐れてなかなか、これ!と1つに絞ることができないのも、
人としてもどかしさが残ります(あくまで私個人の想いです)。

で、
この『豊かさ』というものに関して、
研究を通して数値化・具現化することで、
具体的にこういう豊かさがあるんだよ、

と、目に見える形で提示できるのが、
私がしている土壌学(あるいは研究全般かもしれませんが?)の
強みだと思っています。

なぜならば、その森を育んでいるのは、

『土壌』

なのですから!!

ぃよぉぉぉっ!!
すごいぞ、土壌学!!

なんつって・・・。

少し偉そうになってきたので、
(そして長くもなってきたので)
今日はこの辺りでやめておきたいと思います。

また色々とこのような情報(というか雑談なのか?)も発信したいと思っておりますので、
これからもこりずにお付き合いください。


それでは。


杉原