2013年5月31日金曜日

ルーピン栽培 2週間!!

皆様(ってどのあたりに向けてるのかはよくわかりませんが)

とうとうルーピンの栽培も2週間を迎えました。
実は今週末からアメリカで行われる
土壌炭素の蓄積に関する国際学会』に出席(もちろん発表も)するため、
1週間程、アメリカへ出かけてきます。

ですので、しばらくルーピンとはお別れになるので、
前回からあまり間は空いていませんが、
写真を撮ってUPしておきたいと思います。


前回と比べて、さらに身長が伸びてきています。
ちょっと茎が細いため、風に吹かれて曲がってしまっているやつもいるのですが、
基本的には皆、元気に成長しています。

それでは根の張り具合はどうなったか、というと・・・


こんな感じになっています。

判りにくいかもしれませんが、
すでに根箱の一番下の方まで根が届いており、
40㎝程の長さになっています。

今回使用している透明の根箱(アクリル製)は、
根の張り具合を見やすくするため、
そして根の周りの土壌を取りやすくするため、という目的で、
私自身、初めて使用しているのですが、
このように植物の生長段階ごとの根の伸長・分布を
目できれいに見ることができるのは、とても楽しいです。

普段は土壌だけを見ていたり、
あるいは上に生えているものだけを見ていたりしているので、
上と下を一緒に見ることができる、という意味で、
『実に興味深い』です。

現在は主根と共に、側根も徐々に広がり始めており、
細かい根が徐々に伸びてきています。
この側根が成長しているどこかで、
クラスター根(難溶性リンを可給化する部位)ができるはずです。

私がアメリカから帰ってくるころには出来ているでしょうか。
楽しみですね。

それはさておき、
このような感じで、
ブログにアップする、という目的で
植物の写真を定期的にとっていると、
色々とあらためて気づかされることもあり、
ほんまに良い経験やなぁ、と、勝手に思っています。

というわけで、
今後も頑張って(かつ、楽しんで?)UPしていきたいと思います。

またアメリカでの学会報告もしたいと思っていますので、
こちらも宜しくお願いします。

それではまた。



2013年5月27日月曜日

ルーピン栽培 10日目

どうもです。

ルーピン栽培を始めてから10日間程が経過しました。
すったもんだの末、
他の研究室の方のご協力もあり、
結局ちがう温室で栽培することになりました。

念のため、
前回紹介したグラスチャンバー内での栽培も続けていますが。

さて問題のルーピンですが、
前回の紹介から、
すくすくと下にも上にものびています。

まずは上の写真から。


大体15㎝位にまで伸びてきています。
マメ科特有の子葉から、かわいい赤ちゃんの指のような葉っぱが
どんどんと出てきています。

次に下(根っこ)の写真を。

根っこがずいぶん伸びてきているのがわかるかと思います。

この根箱は縦が40㎝弱ほどあるので、
すでに根っこ自体は25㎝くらいまで伸びていることになります。

一般的に難溶性リンを可給化する能力を持つといわれている、
クラスター根』は、主根ではなく、側根にできるそうです。

今上の写真で見えているのが、主根なので、
おいおい側根が発達してくると、
今回の最大の目的である難溶性リンの可給化を行う、
クラスター根の発現、そしてその周辺土壌の分析をできることになるわけです。

この根箱のサイズだと、
大体1か月くらいしか栽培できないので、
あと20日間、大事に見守りたいと思います。


ちなみに温室内での栽培風景はこんな感じです。
根をガラス面にはりつかせるために、
少し角度をつけて栽培しています。
また、根箱の温度が上がりすぎないために、
マルチシートを使って日陰を作っています。

はやくクラスター根ができることを楽しみにしつつ。。。
また報告します。

2013年5月21日火曜日

ルーピン栽培 開始1週間

先日報告しました、ルーピン栽培試験(予備)のその後です。

色々と想定外のこともあり、
前回うえたルーピンは結局うまく育ちませんでした。

が、現在2回目の栽培を行っており、
こちらは順調に進んでいます(あくまでも今のところ、ですが・・・)。

主な理由としては、
温室内で育てようとしていたのですが、
私が所属している研究室が保有している温室は、
外気と温室内の空気の交換率が低く、
むちゃくちゃ温度が上がったのです。
その温度はまさかの50℃越え。。。

これはいかん!
ということで、
下の写真の様に、
ひとまずはグロスチャンバー内での生育に切り替えることにしました。


グロスチャンバー(=人工気象機)というのは、
簡単に(雑に)説明すると、
大きな箱の中に、
蛍光灯がたくさんついていて、
かつ、温度と湿度をコントロールすることができ、
そのおかげで、例えば、
常に庫内を25度、湿度60%に設定したうえで、
朝の7時から夕方5時までは明るく(電気をつけて)、
それ以外は暗く(電気を消して)、というように設定することで、
常に同じ栽培環境下で、植物を生育させることができる
という、便利な代物です。

ひとまず今回はこれで実験をしようと思います。
温室をどうするかはまたおいおい考えようと思います。

で、失敗のあとに成功有り(と願いたい)、ということで、
下の写真をご覧ください。


こちらが、
種を水に浸したのち、さらに3日ほどたったルーピンの芽(と根)です。
前回のブログで紹介した、白い種が、緑色の子葉の部分になり、根が伸びています。

これを下の様に根箱に移植してやり、グロスチャンバー内で生育をします。


拡大すると・・・


こんな感じになります。

最後に、別の話になりますが、
現在私の所属している研究室に、
ハンガリーの研究所からJSPSの海外学振特別研究員として
研究者がこられています。

彼の研究は『森林における土壌動物の生態学』に関する研究なのですが、
これに必要な圃場実験を行うため、
適した場所を探しに、京都府北部の京丹後市上世屋に行ってきました。
ブナやナラ等の新緑が美しく、とても気持ちよかったです。


もちろん良い候補地を見つけてきました。

もう一つの候補地(京都府美山町)の様子を今週末に調査したうえで、
最終的な調査地を決定し、実験を行う予定です。

またこちらも報告したいと思います。

それではまた。




2013年5月9日木曜日

初めてのルーピン栽培実験

こんにちは。
私が今回の研究で使用するルーピンは、
本名は白花ルーピンという名前で,
Lupinus albusという学名です。

日本ではあまり栽培されていませんが、
ヨーロッパやオーストラリアでは一般的に栽培されています。

このルーピンは、
他の植物と比べて特殊な能力を持っています。
それは
『他の植物では利用できない難溶性の土壌リンを吸収できる』
という特殊な能力です。

本研究ではこのルーピンを用いることで
東アフリカの土壌中の難溶性リンを農業に利用できないか、
ということに挑戦をします。

まぁ難しい話はさておき、
ルーピンを栽培してみよう、
ということで、まずは予備実験を行うことにしました。

いきなり東アフリカ(タンザニア)で植えよう!
というわけにもいかないので、
ひとまずは京都の土壌を使用して、
京都大学の温室内で栽培を始めます。

下がルーピンの種の写真です。
微妙に芽が出ているのがわかるでしょうか?



これを下の写真の様に、
特製の透明の植木鉢(根箱と呼んでいますが)に埋めてやります。
透明なのは、ルーピンが大きくなって根が成長したときに、
その成長具合を簡単に見るためです。


と、いうわけで、
今日からしばらく(大体1か月くらい)栽培実験をします。


とはいえ、
ひとまずは上の写真のようにして、温室内で放置です。

ルーピンの生育状態を見ながら、
大体1か月後には、ルーピンの根の周りの土壌(根圏土壌と呼んでいます)の
土壌リンを詳細に分析することにより、
ルーピンが難溶性リンをホンマに吸収しているの?
そしてどれくらい難溶性リンを吸収しているの?
という問いに答えるべく、分析を進めていく予定です。

そして得られた成果(たとえそれが失敗でも)を基に、
次の栽培処理を考えていく予定です。

とても楽しみです。
またルーピンが大きくなってきたら
写真をUPしたいと思います。

ではでは。

2013年5月1日水曜日

初投稿 自己紹介

初めまして。
杉原創と申します。

この度は国際科学技術財団から研究助成を頂けることになり、
大変光栄に思っております。
是非有用な研究となるよう、一生懸命励みたいと思います。

研究助成贈呈式に際しては、
他の方々の助成ブログで皆さんが報告されておられる通り、
東京で大変厳かな空間を味わわせて頂き、光栄に思うとともに、
その後に参加させて頂いた、日本国際賞の式典・祝宴では、
日本国際賞、という偉大な賞の重みをひしひしと感じることが出来ました。

今後はこのブログを通じて、
自分が行っている研究を紹介していきたいと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。

簡単に自己紹介させて頂きますと、
私は『土壌学』という学問を利用して、
主にアフリカの農耕地・森林・草原において、
炭素・窒素・リンの循環を理解するために、
研究を行っています。

主な所属学会は日本土壌肥料学会と言います。

植物は土壌から養分を吸収し、花をつけて実を造り、
枯れた後に、土壌に帰ります。
人類はこのサイクルを利用することで
農耕・牧畜等の生産活動を行い生活しています。
私はこのサイクル(養分が土壌を介してぐるぐると回っている状態)に興味を持ち、
今迄研究をしてきました。
しかし当然(?)まだまだ興味はつきません。

今回の研究助成では、
タンザニア、というアフリカ東部を対象地として、
普通の植物では利用できないリン(これを難溶性リンと本研究では定義しています)を、
特異的に利用できる植物であるルーピンというものに着目し、
このルーピンを利用することで、
貴重な養分であるリンを作物生産に利用できないか?
という発想から研究が始まっています。

それでは具体的にどんなことをするのか?
ということに関しては、
このブログで徐々にでも紹介出来れば、
と考えています。

なお、具体的な研究紹介などは
こちらのほうにも書いてありますので、
時間がある方はご覧ください。

それでは
今後とも宜しくお願い致します。

最後になりましたが、
研究助成贈呈式では、
財団の方々の温かいホスピタリティのおかげで、
人見知りの私でも楽しい時間を過ごせました。
本当にありがとうございました。