2013年7月20日土曜日

ルーピン栽培 とうとう2か月

皆様

こんにちは。
先日まで、別の研究内容でカメルーンの方へ調査に行っていました(詳細は後程)。

そのため、しばらくルーピンを見ることができませんでした。
その間も学生が面倒を(というよりは基本的にず~っとその学生が面倒を見ているのですが・・・)
見てくれていました。

で、とうとう栽培開始から2か月がたちました。
長かったような、あっというまだったような。

それが下の写真になります。


前に投稿したものと比べて、
この2週間ほどで、うわもの(茎や葉)は結構大きくなっているのが見て取れます。

そして気になる根の方は・・・

こんな感じで、パッと見では根の量が劇的に増加したかどうかはわかりません。
が、箱の全体にきちんと根がいきわたっています。

そしてまた、下の写真は右下を拡大したものですが、
細い根の量が多い(ように見える)ことがわかります。


この細い根の周りの土壌(根圏土壌と呼びます)を採取する日が待ち遠しいです。

また、前回の投稿では、
どうも植物体の生育が、聞いていたよりは遅い(あるいは悪い?)、
という話をしていました。

で、4つ根箱を栽培していたうち、
2つに窒素肥料を施用したのですが、
本日研究室に行ってみてみたところ、
4つとも同じくらいに成長はしていて、
窒素肥料をあげたから、
という違いはパッと見には見ることはできませんでした。

どうしたものか・・・

この根箱とは別に、
温室でポットを使って育てているルーピンは、
窒素肥料等をあげていなくても、
かなり大きく伸びています(また次回、写真をUPしたいと思います)。

やはり根箱の大きさに生育が制限されているのか・・・?
あるいはグロスチャンバーという生育環境(冷蔵庫のような中で人口の光を当てて育てている)に原因があるのか、
このどちらかのようです。

というわけで、来週以降は、
少し名残り惜しくもありますが、
実際にこのルーピンを収穫(というかサンプルとして採取)します。

ここまで頑張って育ててきたルーピン、サヨナラです(笑)。

地上部(茎や葉)と地下部(根)、
根圏土壌とそれ以外部位の土壌を採取し、
ルーピンがどれくらいリンを吸っているのか、
そして土壌中のどのような形態のリンを吸っているのか?

ということを調べる実験に移りたいと思います。

引き続き報告したいと思いますので、
乞うご期待を!!


そして以下は余談(かつ唐突)にはなりますが、
カメルーンで食べたある夕食を紹介します。


魚の焼いたものと、キャッサバ(正確にはキャッサバで作られたマニョック(手前の白い棒状の練り物のようなもの))です。

このキャッサバは、カメルーン人にとっての主食の1つで、
我々日本人にとっての白米に相当します。

この日食べた魚はサバ(のようなもの)でした。
他にもスズキ(のようなもの)もあります。

美味です。

カメルーンは海に面しており、また流通経路も発達しているせいか、
国内の大部分で、このような焼き魚を食べることができます。

今までに調査で訪れた、
タンザニアやニジェールでは、
この種の旨いものにありつけることはなかったため、
初めてカメルーンを訪れて
この焼き魚を見たときの衝撃(とともに食べた時の感激)は、
言葉にできません。

話し出すと長くなりますが、
アフリカの基本的な味付けは
油とトマトと唐辛子で行われており
(完全に僕の主観ですのであしからず)、
焼き魚、のようなあっさりしたおかずが出ることは稀です。
出汁のうまみを感じることも皆無です。

だからこそこの焼き魚に感動するのですが・・・

でもきっと伝わらないんでしょうねぇ、この熱い思いは。。。

一方のキャッサバの方は、
食感は、お餅の粘性をゆるくした感じで、
独特の匂い(発酵臭)がします(それは加工の方法に理由があります)。
味の方は・・・好みが分かれると思います(笑)

もしもキャッサバに興味がある方は、
このHPを参照していただければ、
キャッサバの栽培の様子や、
その加工方法などが、
わかりやすく説明されています。

そこで本題になりますが、
今現在、私がカメルーンでしている仕事は、ともに、
所属研究室で採択されている、

科研Sの課題である

の内容と、

JST/JICA SATREPS の課題である

の内容に関連しています。

具体的な研究内容は、また別の機会に、と思いますが(こちらのHPもご参照ください)、
大きな目的(方向性)としては、どちらも、

『どうすれば、自然を損なうことなく、持続的に農業(生業)を営んでいけるのか?』

ということを考えるための課題である、と個人的には考えています。
(あくまでも下っ端の私個人の考えですのであしからず)

私が今回訪れた、
中央アフリカに位置するカメルーンの南部には、
生物多様性や気候変動の観点から極めて重要だといわれている、
アフリカ熱帯林が広がっていますが、
そこでは狩猟採集を生業とする人々や、
焼畑農業(主にキャッサバを栽培しています)を生業とする人々が、
森の豊かさに依存して生活しています。

しかしあらためて、

『森の豊かさ』

という言葉は、極めて漠然とした言葉です。。。

それ(豊かさ)って具体的に何なん??

と思われると思いますし、それはその通りです。

でも、これを1つ1つ具体的な言葉にしてしまうと、
全てを表現するのにはそれこそ言葉を尽くしても足りませんし、
きっと表現しきれない、でもやはり大切なものが残る気がします。

でもその一方で、
それを恐れてなかなか、これ!と1つに絞ることができないのも、
人としてもどかしさが残ります(あくまで私個人の想いです)。

で、
この『豊かさ』というものに関して、
研究を通して数値化・具現化することで、
具体的にこういう豊かさがあるんだよ、

と、目に見える形で提示できるのが、
私がしている土壌学(あるいは研究全般かもしれませんが?)の
強みだと思っています。

なぜならば、その森を育んでいるのは、

『土壌』

なのですから!!

ぃよぉぉぉっ!!
すごいぞ、土壌学!!

なんつって・・・。

少し偉そうになってきたので、
(そして長くもなってきたので)
今日はこの辺りでやめておきたいと思います。

また色々とこのような情報(というか雑談なのか?)も発信したいと思っておりますので、
これからもこりずにお付き合いください。


それでは。


杉原




3 件のコメント:

  1. お待ちしておりました、杉原先生! ルーピン君の事がずっと気になっておりました。でも、そろそろ、お役目を終える様ですね。気候の違う地域の植物の生育がどうなるのか?心をとらえられていたのですが。。

    カメルーン出張お疲れ様でした。焼き魚、チョット目には、大型のアジのように見えますね。小生も、昔(といっても30年程前ですが。。)日本人がほとんど訪れたことが無い、世界中どこに行ってもある中華料理の店もない地域、具体的には南米のベネズエラの東部に続く、スリナム、フレンチギアナなどを営業活動で数週間旅したことがあります。その時に、涙が出る程に重宝したのが、顆粒状のだしのモト、と顆粒状の醤油(これは、キャンプ用品の店にしか無かった)でした。
    焼き魚の上にパラパラと振り掛けるだけで、溶けて、そのまま美味しく食べる事が出来たことを思い出しました。一度お試しください。

    キャッサバの発酵臭は、ハワイのポイに似ているのかな?と思います。おいしく感じるか否かは、空腹の度合いに依るのではないでしょうか?(笑)

    いずれにせよ、長文のアップありがとうございました。楽しく読ませて頂き、感謝しております。

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    1. 中原さま
      コメントありがとうございます。
      ルーピンは次の段階へと移ります。といってもあくまでも試し実験ですが。早くタンザニアで栽培したいです。

      それはそうと、中原さんもすごい経験をお持ちなのですね。
      顆粒状の醤油、探し出して、ぜひ試してみたいと思います!

      キャッサバの発酵臭はなんといいますか、少し臭いです。。。

      でも確かに、空腹は最高のスパイスですよね。
      フィールドで調査に出ていると、それを感じることがしばしばです。

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  2. 先生が海外で栽培などの活動をする地域というのは、都会的田舎なのですか?それとも無電地域のような超のつく田舎なのですか? 
    再び南米の片田舎の話になりますが、無電地域の夜の過ごし方は、★の観察に尽きます。毎晩、続けて★☆を眺めていると、眼も良くなるような気がしますし、何と言っても不思議と星座の位置や形を覚えるようになります。名前もついでに覚えれば、天体マニアに一歩近づくのでしょうが、僕は、ただひたすら、ため息をつきながら、お酒をちびりちびりやりながら、星空を眺め続けていました。それも、たった一人で。。それが10日続くって
    想像できます??
    若いころは、そういうこと自体が楽しかったです。今でも、貴重な体験として、記憶しています。将来アルツハイマーになっても忘れないかも知れないと、思うほどです。(笑)
    次回、アフリカの超田舎に行かれた時は、是非、星空を。。
    根のクラスターではなく、☆のクラスターが見えますよ!

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