2013年11月26日火曜日

論文の受理

皆様

こんにちは。

ルーピンの報告の合間に個人的な報告で恐縮ですが、
過去にニジェールで行った実験結果をまとめた論文が
Tropical Agriculture and Developmentに、


"Rewetting of dry soil did not stimulate the carbon and nitrogen mineralization in croplands with plant residue removed in the Sahel, West Africa." In press;  Soh SUGIHARA*, Shinya FUNAKAWA, Kenta IKAZAKI, Hitoshi SHINJO, and Takashi KOSAKI

そしてまた
現在カメルーンで行っている研究成果の最初の部分ををまとめた論文が
Soil Science and Plant Nutrition誌に、


"Effect of vegetation on soil C, N, P and other minerals in Oxisols at the forest-savanna transition zone of central Africa" In press;  Soh Sugihara*, Makoto Shibata, Antonie D. Mvondo Ze, Shigeru Araki, and Shinya Funakawa

それぞれ受理されました。

詳しい話はマニアックになるので省きますが、
せっかくですので簡単に説明させていただきます。

ニジェール論文の内容としては、
半乾燥地(年間降水量が400~600㎜ほど)であるニジェールにおいて、
一回の降雨イベント時に土壌で何が起きているのか?
(具体的には土壌微生物がどれくらいの期間、有機物を分解しているのか?)
を調べたものです。

結果として、
一回の雨のあと、約12時間以内に殆どの分解活動が終わること、
そして過去の土地利用(たとえば作物残差などを施用してきたかどうか?など)によって、
土壌微生物による雨への反応の仕方が異なるのではないか?
ということを明らかにしました。

ニジェールはサヘル地域と呼ばれる、
アフリカでも最も作物生産性が低い地域の一つです。



写真:ニジェールの景観


ニジェールで研究をしている方に聞いた話では、
1年間のなんと3か月ほどは、
食べるものが本当にない状態で生活する年もある、
というほど、生活環境が厳しい地域です。



写真:ニジェールの畑地


低い作物生産性を引き起こす原因は数多くありますが、
サヘル地域に広がる砂質土壌にはそもそも養分が少なく、
また化学肥料などを施用する経済的な余裕が現地農民には無いため、
土壌中の養分動態を詳細に解明し、
それに基づいて効率的な養分循環を実現することが、
この地域における現実的な目的となります。

それに向けた養分動態の詳細な解明の一環として、
今回の成果が位置付けられると個人的には考えています。



次にカメルーン論文の内容としては、
アフリカ熱帯林の北限で、
森林ーサバンナ境界域に位置する地域を対象に、
森林とサバンナでは土壌中の養分量・分布にどのような違いがあるのだろうか?
ということを調べたものです。

結果として、

森林では
土壌中に窒素が大量に蓄積されており、
森林の生産性を律速している養分としては窒素よりもリンが挙げられること、
また窒素が太陽に蓄積している理由として、
窒素固定樹種が優先していることが挙げられる、ということ。
一方サバンナでは、
土壌中の窒素蓄積量は森林と比べて少なく、
その一方で森林よりも深い土壌層位にまで、
有効態リンが多く存在している、
ということを明らかにしました。



写真:カメルーン東部の森林 



写真:カメルーン東部のサバンナ
(森林からわずか数百mの距離の景観) 


世界第二位の面積を持つアフリカ熱帯林は、
過去の気候変動で一旦大きく減少したのち、
現気候環境下では再び森林面積は拡大している、という報告もあり、
気候変動や生物多様性という観点から、
熱帯林の保全・復元を実現するための、
土地利用方策の創出が求められています。

今回の成果が、
直接このような具体的な方策の創出につながるわけではないのですが、
将来的にはそういう方向へつながるよう、
地道に研究を続けていきたいと思います。

なお今回の研究成果を出すにあたっては、、
下記の研究プロジェクトにより支援を頂いています。

ニジェールの成果;
・ JIRCAS-ICRISAT collaborative project, “Improvement Fertility of Sandy Soils in the Semi-Arid Zone of West Africa through Organic Matter Management”.
・ 科学研究費助成金 基盤研究S 熱帯アジア・アフリカにおける生産生態資源管理モデルによる気候変動適応型農業の創出 (代表:舟川晋也)


カメルーンの成果
笹川科学研究助成 『カメルーン東部のOxisolsにおける窒素・リン蓄積メカニズムの解明―森林とサバンナの比較―(代表:杉原創)』
・ 科学研究費助成金 基盤研究S 熱帯アジア・アフリカにおける生産生態資源管理モデルによる気候変動適応型農業の創出 (代表:舟川晋也)


早くこの財団からの成果です!
といってルーピンの成果を出したいです。

とはいえ、初めての植物を用いた栽培試験なので
焦らず気長に、着実と進めたいと思います。

今後とも頑張ります!!

それでは失礼します。

2013年11月12日火曜日

タンザニアからの実況中継~その② 伸びてます!!

皆様

こんにちは、杉原です。

本日もタンザニアはモロゴロにいる富田君から最新の情報が送られてきました。
彼自身も、体調を崩すことなく、楽しんでくれているようで何よりです。



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こんにちは、富田です。

先週はブログの更新ができなくて申し訳ありません。
今回も前回と同じく、
カウピー、キマメ、ルーピンの成長具合、
さらにちょっとしたタンザニアの食事について報告したいと思います。

それでは、播種して3週目に突入し、
成長してきたカウピー、キマメ、ルーピンの報告から!

まずは、カウピー!



夕方近くにこの写真を撮ったため、
葉が少し下を向いちゃっていますが、
ほとんどが18cmほどに成長しています写真は15cmですが)。

前回より3cm大きくなりました。

縦にはあまり大きくなったと感じませんが、
直接観察してますと、葉が前回の報告時よりも茂ってきました。
(写真でも、前回の写真と比較してわかりますでしょうか?)

続いて、キマメ!



めちゃんこ大きくなりました!
高さ22cmです。
前回よりも16cm大きくなりました。

茎が細いなりに、頑張って育ってくれています。

そして最後に、ルーピンです!


高さ15cmほどにまで大きくなりました!
前回よりも葉が茂ってきているのが
確認していただけると思います

この調子で大きなってほしいものです。

それでは、ここで、
リクエストにもありましたタンザニアの食事について
少し取り上げてみたいと思います。

今回は、タンザニアの魚料理をPick Up!


でかいです。笑 
30cmほどはありましたでしょうか。

この魚、タンザニアのビクトリア湖でとれた魚だそうです。

ちなみに、魚にかかっているソースはトマトソースで、非常に美味しかったです!

全然、日本で食べる料理の味と違う!という感じはなく、
個人的には日本人受けする味だな~と思いました。

それでは、今回はこのへんで。

また現地での状況を報告させていただきます。

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ということで、以上がタンザニアからの報告でした。

補足しますと、
彼は現在、
タンザニアはモロゴロ市にある、
Sokoine University of Agricultureに滞在しており、
基本的に、食事は学食あるいは自炊(特に夕食は)です。

で、今回紹介にあった食事は、
大学内にある一番良い(値段が高い)レストランでの昼食です。
一食が5000Tsh(タンザニアシリングという現地通貨)で、
日本円に直すと大体300円くらいになります。

現地の物価などに関しては、
こちらのHPのほうがくわしいのですが、
今回紹介した食事は、
僕の個人的な現地の金銭感覚で行くと、
かなり良い値段の食事です。

ジュースが1本500Tsh,
普通の学食で一食が1500Tsh、
という感じなので。

参考になりましたでしょうか(なんの参考かはわかりませんが笑)。

このブログを通して、
読んでもらっている皆さんに、
アフリカを、そしてタンザニアを、
少しでも身近に感じてもらえればとても嬉しいです。

ではまた報告します!


杉原